光る君へ日記 第28回 「一帝二后」
Description
とうとうこの日が来てしまうことを、もちろん知ってはいたのですが、いざその時が来てみると、なんとも言葉にできないものでございます。
東京と九州の距離が近くなったとはいえ、今日のこの回ばかりは、隣で見ることができなかったことが悲しく、辛い時間でありました。もちろんそれは、定子の身罷った後、独りで涙を流す塩野一条(一条天皇・塩野瑛久さん)に比ぶべきものでもないのですが。
本当は、一帝二后の立役者・渡辺行成(藤原行成・渡辺大知さん)の活躍や、御堂関白記を黒塗りにする柄本道長(藤原道長・柄本佑さん)様子や、笛を吹く塩野一条(一条天皇・塩野瑛久さん)と見上彰子様(藤原彰子・見上愛さん)のやりとり、青ざしをそっと差し出すウイカ少納言など、名場面・名シーンてんこ盛りだったのですよ。
そんなことも吹っ飛ぶほどの、この辛くて悲しい回を友がたりしましょう。いつものつぼねにお越しください。
<今回配信の注意>
※おぎたまは史実は史実として、ドラマはドラマとして大いに楽しみたいと考えています。
※この配信は終始ネタばれ注意回です。「光る君へ」の放送を純粋に楽しみたい方は、番組をご覧になった後に視聴なさるのをお勧めします。
<おぎ注>
「夜もすがら 契しことを 忘れずは 恋ひむ涙の 色ぞゆかしき」(栄花物語)
→おぎ訳:「ずっと一緒にいよう」と一晩中約束したことを覚えていてくれるのなら、あなたは泣いてくれるでしょう。その涙の色を見てみたい。
「夢路にも露や置くらむ夜もすがら かよへる袖のひちて乾かぬ」(紀貫之/古今和歌集574)
→おぎ訳:あなたのところへ行きたくても行けない夢を一晩中見た。起きたら泣いていたんだ。
「光る君へ 第23回雪の舞うころ」で、一条天皇が定子の好きな歌として行成に紹介した。定子が最後に残した歌はこの歌が元ネタではなかろうかとおぎは思っている。
※おぎがわかりやすく概要を説明したものにつき、テストで書いてもマルはもらえませんので要注意!
<参考>
『藤原道長「御堂関白記」を読む』 倉本一宏著 講談社学術文庫https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000377871
『枕草子のたくらみ』 山本淳子著 朝日新聞出版https://publications.asahi.com/product/18976.html
・ダイジェスト映像はこちらでご覧になれます
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/blog/bl/pyVjX9MK7y/bp/p7myl949D7/
ドラマをもっと楽しむコラム
「をしへて!風俗考証 佐多芳彦さん 清少納言が『枕草子』に記した青ざしの思い出」
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/blog/bl/ppzGkv7kAZ/bp/pqdOjxMLJo/
「をしへて! 佐多芳彦さん ~本宮の儀に臨んだ藤原彰子の衣装」
https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/blog/bl/ppzGkv7kAZ/bp/pO3Y0o532k/
【用語集】第28回より「青ざし/立后」https://www.nhk.jp/p/hikarukimie/ts/1YM111N6KW/blog/bl/ppzGkv7kAZ/bp/pDdQY6Renx/
※自由気ままな古典愛トークですので、学術的・歴史的に正しいものとは限りません。
※内容は諸説あります。
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